未経験からモバイルエンジニアになるまでにしたこと
大企業の電気系エンジニアからベンチャーのモバイルエンジニアに転職したので、その経験をもとに本記事を書きました。最初は趣味でやっていたモバイルアプリの開発ですが、仕事にできて今は結構楽しい毎日を送っています!
執筆時点では、iOSアプリ2件, Android 1件のリリースのみでまだまだ能力は低いですが、少しでもモバイルエンジニアに興味のある人のためになれば幸いです。
結論
先に結論を書いておきます。
- エンジニア転職を考えている方は、モバイルエンジニアも考えに入れるのがおすすめ
- 他のエンジニアより年収は高い傾向
- 未経験でも比較的転職しやすい(難易度が高くない)
- フルリモート、フリーランスが多い
- 楽しい!!!
なぜモバイルエンジニア?
どんな業界?
まず前提として、モバイルエンジニアとは Andoroid,またはiOSアプリを開発するエンジニアのことをいいます。一般的にはそれぞれのOS毎にコードを書いて制作する必要があるのですが、両方を一気に開発できる技術(クロスプラットフォーム開発)なども主流になってきています。
- 開発環境はXcode
- 言語はSwift, (Objective-Cは最近ほぼ使われてない)
- swiftは使いやすい言語でおすすめ
- swiftUIがとにかく便利。
- 開発環境はAndroidStudio
- 言語はJavaScript,Kotlin
- アプリ審査が比較的楽
- 開発環境は様々
- 言語はFlutter, ReactNative…
- 両方(iOS,Androdi)をつくる場合、開発コストが低いのでおすすめ。
次に説明しますが、どの分野もエンジニアが足りてない市場です。そのためどれを勉強しても問題ないので、興味があるものをしたら良いと思います。
個人的には、SwiftまたはクロスプラットフォームのFlutterがおすすめです。
圧倒的にエンジニアが足りてない
まず知っておきたいのが、エンジニアの中でも圧倒的に人が足りてない分野です。おそらくですが、技術的に比較的新しい領域なので、シニアのエンジニアの方々は少ないからだと考えられます。
ある調査では、エンジニアのうちモバイルアプリのエンジニアは約11%だと言われています。
参考サイト
年収が比較的高め
上記に関連しているのですが、エンジニアが少ないため需要も大きいのが現実です。すなわちエンジニアの中でも年収が高くなる傾向があります。これは実際に求人などを見ると一目瞭然です。
ちなみに、僕も未経験にも関わらず提示された年収400万を下回るようなところはほとんどなかったです。
完全にこれは僕の感覚ですが、経験者(2,3年)で550~,未経験で400 ~ 500のような感じでした。
さらに、この理由でかモバイルエンジニアはフリーランスが多いようです。案件単位での受注でも高単価なため正規雇用で入らない人が多いとか。逆に会社目線から言うと、アプリの命は比較的短く2~3年なものも少なくないので、わざわざ正規雇用にしてまではいらないか,,, という背景もあるそうです。
難易度はそこまで高くない
もちろん会社などにもよりますが、募集要項を見ると意外と求められるスキルは高くはないです。実務何年以上というのは実際は無くても良い場合もあるので一旦無視していいと思います。(これは満たせないので…)
技術的に求められる要件は、アプリを1本リリースできれば6 ~7割はクリアしているような感じが多い印象です。
決して簡単と言っているわけではないですが、他のバックエンドやインフラのエンジニアで求められる要件よりも優しいのは確かです。
未経験でもフルリモートは意外に多い
驚いたのが、未経験でもフルリモートとして採用しているところが多いことです。
2~3年働くとフルリモートがむしろ一般的なのですが、未経験ですらフルリモート採用がありました。(ちなみに僕が内定いただいうちの1つもフルリモートでした)
何にせよ、フルリモートで働くことが普通なので将来的には場所にとらわれずに働けるようになると思います。
Apple好きなら楽しくてたまらない
これは結構僕の主観ですが、Apple好きならアプリ開発が純粋に楽しくてたまらないと思います。iPhoneに搭載されている機能を想像よりも簡単に実装でき、それらを駆使してアプリを作れるのはだいぶ楽しいです。
自分がAppleのエンジニアになったような気分になれるのも、醍醐味です笑
将来性
将来性は明るいと思います。理由としてはまだまだ成長段階の技術であること、さらにWEB3の技術に相性がいいからです。 swiftやFlutterは日々新しいモジュールや機能が追加されてそれらを使える人はまだまだ少ないと言われており現在進行形で急成長している技術です。
またWEB3の時代ではメタバースなどで経済圏ができると言われていますが、そのプラットフォームを活かしたビジネスが大きな収益を上げていくことが予想されています。つまり、そのようなビジネスの核となるアプリを作ったり運用する需要は今後増えていくことが期待されます。下記の書籍でも、モバイルアプリのエンジニア(特にゲームですが)が活躍すると言及されています。
※参考:
こちらの本はaudibleで聴けるのでまだ登録していない人は通勤中などに聞くのがおすすめです!
転職までにやるべきこと
簡易ロードマップ
こちらは別記事で詳細に記すつもりですが、勉強は1日2~3時間を約8ヶ月ほどしていました。
勉強というと堅苦しいのですが、アプリ制作はもはや勉強という感覚ではなくハマると面白いので1日3時間は割と簡単に感じます!基礎を学ぶのに時間を当てるのは少ししんどいですが、これくらいやると十分転職できると思います。
勉強に使ったサービス
- Udemy: 主に海外の講座。英語があまりわからなくても日本のものより質は圧倒的に高いのでおすすめ。
- 公式ページ: Appleが公式ページにDeveloper用の勉強サイトを設けています。本家なので非常に質が高い。
- 書籍: アプリを作りながら学ぶものが良いです。
- Menta: わからないことが多く進まない時はMentaというサービスでメンターをつけました。
- github: とにかく他人のコードをたくさん見ました。
面接に向けての準備
- アプリのリリース(最低1本,できれば2本以上)
- githubの整理(見られても大丈夫なように)
- どうなりたいか? を明確にする
上記2点はそのままなので説明する必要がないと思いますが、3点目については、よく考えておきましょう。
キャリアとしてどうなりたいのか?強いエンジニアとして成長していきたいのか、PMになって製品をリードしていきたいのか、などは必ず聞かれるので明確にしておきましょう。嘘をつく必要はないので、正直に自分がどうなりたいかを伝えるべきだと思います。
面接の戦歴(僕の実例)
1ヶ月で8社受けて2社内定を頂いたのですが、その時の経験を参考に記します。
評価された事
自分でアプリをリリースして運用していた ということが評価されました。
具体的にはアプリを2本リリースしていたのですが、そうちの一本はユーザーレビューをもとにアップデートすることを頻繁に繰り返していました。その時に考えていたことやどう反映させていくかなどの思考について説明しましたが、それが特に評価されました。
逆にいうと、アプリをリリースしていない場合は技術レベルが全く伝わらないので、アプリリリースは必須だと思います。
力不足と感じた事
お祈りいただいたところは、“技術不足” という理由でした。具体的にはAPIを使った通信関連の処理などの理解が甘かったようです。さらにgithubにも少し上げていましたが、あまり見られることを想定せずに上げていたのでそれも良くなかったなと思います。githubに挙げていたコードについて聞かれましたが、びっくりしてしっかりと答えることができませんでした。。
まとめ
- エンジニア転職を考えている方は、モバイルエンジニアも考えに入れるのがおすすめ
- 他のエンジニアより年収は高い傾向
- 未経験でも比較的転職しやすい(難易度が高くない)
- フルリモート、フリーランスが多い
- 楽しい!!!
自分の体験をもとに書いてみましたがどうでしたでしょうか?アプリエンジニアの魅力について少しでも伝わっていればうれしいです。
質問などあれば、インスタやTwitterもしてもますのでDMくださいね!